狐の花笠
私の心を魅了した素敵な画像がありました。
雨上がりの空を
慎ましく見上げる
儚く美しい姿に
心を奪われたので
皆様にも、ご紹介させていただきます。
繁った葉の下の薄暗い場所に隠れて
白く透きとおるような花弁を拡げて
静かに佇む姿が美しい・・・
あまりの可憐な美しさに魅了され
贈って下さった方にお尋ねしたところ
これは花ではなく、キノコだったんです。
「キツネノハナガサ(狐の花笠)」
学名は、Fragilissimus
英名は、Fragile dapperling
「最も脆くて危ういが人の心を魅了する」
だから、こんな名前がついたのでしょうか?
その名のとおり
指で突いたり
風が当たったりするだけで
折れてしまうほど華奢で脆い。
雨を受けて成長するので
降雨後の短期間湿った木陰に表れて
美しい傘を開いて人の心を魅了して、ほんの数時間で萎れてしまうのだとか・・・
その傘は薄くて白く、上面にレモン色の粉のまぶされた線が放射状に広がっていて花びらのように見えるようです。
狐という言葉には
「ウソ」「ニセ」という意味があるそうです。
毒を持つとも言われています。
でも、その毒が
どのような影響を及ぼすかは
誰も知らない。
不思議なキノコ
あなたは、どこから来て
どこへ消えるの?
まるで花の茎のような
か細い身体に
真っ白な傘を開いて・・・
レモン色の蜜を滲ませ
私を誘う・・・
そっと顔を近づけると
ガラス細工のように壊れてしまう
・あ・な・た・・・
きっと
誰にも触れられたくないのね
だからわざわざ人目を避けて
暗い所に生えている
「キツネノハナガサ(狐の花笠)」
咲いたその日に散ると言う・・・
あなたは、まるでクリスタルドール
私が心から愛した
あの女(ひと)のよう・・・
花になりたかったのよね
きっと・・・
でも、貴女は解っていない
自分が花よりも美しいということを・・・
壊れてしまったクリスタルドール
私の心の中に永遠に咲き誇る
儚く美しい可憐な花・・・